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妊娠糖尿病とは:血糖値の基準・検査・食事まで解説

妊娠糖尿病はとてもよくある、コントロールしやすい状態です。血糖値の基準、ブドウ糖負荷試験、食事のコツ、インスリンが必要になる場合までやさしく解説します。

Mama Ai チーム

更新日 2026年6月24日 9 分で読める
妊娠糖尿病とは:血糖値の基準・検査・食事まで解説

妊娠24〜28週ごろにブドウ糖負荷試験をすすめられた方、あるいは「妊娠糖尿病」と診断されたばかりの方に、まず知っておいてほしい大切なことがあります。それは、妊娠糖尿病はとてもよくある、コントロールしやすい状態だということです。妊娠糖尿病になった多くのお母さんが、元気な赤ちゃんを無事に出産しています。そして妊娠糖尿病そのものは、ほとんどの場合、出産後には自然に治まります。この記事では、妊娠糖尿病とは何か、なぜ起こるのか、妊娠中の血糖値の基準の読み方、検査の流れ、食事や運動のとり方、そしてインスリンが必要になる場合について、落ち着いてくわしく解説していきます。

この記事は一般的な情報を目的としたものです。具体的な基準値や経過観察の方針、治療内容は、あなたの状況全体を見ている主治医が判断します。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病(GDM)とは、妊娠中にはじめて見つかる血糖値(血液中のブドウ糖)の上昇のことです。妊娠後半になると、胎盤からは赤ちゃんの成長を助けるホルモンがどんどん分泌されますが、これらのホルモンには体の組織がインスリンに反応しにくくなる働きもあります。これをインスリン抵抗性と呼びます。多くの女性ではすい臓がより多くのインスリンを出して乗りきりますが、その余力が足りないと血糖値が基準より高くなりはじめ、妊娠糖尿病が起こります。

ここで大切なのは、これは1型や2型のいわゆる糖尿病とは別のもので、多くの場合は妊娠そのものに関係して起こり、出産後には治まるということです。大きな保健機関のデータによると、妊娠糖尿病はおよそ7〜10人に1人の妊婦さんにみられ、お母さんの年齢や体重とともにこの割合は増えています。つまり、あなたは決して一人ではありません。

なぜ起こるのか・なりやすい人

妊娠糖尿病はどんな女性にも起こりうるものですが、いくつかの要因があると可能性が高くなります。たとえば次のようなものです。

  • 30〜35歳以上の年齢;
  • 妊娠前からの過体重や肥満(BMIが高い);
  • 近い血縁者に2型糖尿病の人がいる;
  • 前回の妊娠で妊娠糖尿病になった;
  • 過去に大きな赤ちゃん(4kg超)を出産した;
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS);
  • 糖尿病のリスクが高い民族的背景(中央・南アジアなどを含む)。

とはいえ、自分を責める必要はありません。妊娠糖尿病はおもに胎盤から出るホルモンが原因で起こるもので、「不摂生のせい」ではありません。リスク要因が一つもないスリムな女性でも妊娠糖尿病になることがあります。だからこそ、ほぼすべての妊婦さんが検査(スクリーニング)を受けるのです。

症状:ほとんどの場合、自覚症状はない

妊娠糖尿病のいちばんやっかいなところは、たいていまったく自覚症状がないことです。本人はいつもどおりに過ごしていて、血糖値が高くなっていることは検査でしか分かりません。まれにのどの渇きが強くなったり、トイレが近くなったり、疲れやすくなったりすることもありますが、こうした感覚は妊娠そのもののせいだと思ってしまいがちです。

だからこそ診断は、体調ではなく検査の結果でつけられます。「気になるサイン」を待つ必要はありません。スクリーニングは、まさに妊娠糖尿病が何らかの形で現れる前に見つけるために用意されているのです。なお、つわりなど妊娠初期の一時的な不快感はまったく別の話です。それについてはつわりはいつからいつまで続くのかの記事でくわしく紹介しています。

スクリーニングと診断:ブドウ糖負荷試験

妊娠糖尿病を見つける主な方法は、75gのブドウ糖を使った経口ブドウ糖負荷試験(OGTT、75g糖負荷試験)です。ふつうはインスリン抵抗性がピークに達する24〜28週ごろに行われます。リスク要因がある場合は、初期の異常を見逃さないために、医師が妊娠初期のうちから早めに血糖検査をすすめることもあります。

検査の流れ

検査は必ず朝、8〜14時間の絶食のあとに行います。まず空腹時に静脈から採血します。その後75gのブドウ糖を溶かした液を飲み、1時間後と2時間後にもう一度ずつ採血します。検査の間は静かに座って過ごし、食べたり喫煙したりしないことが大切です。そうでないと結果が正確に出ません。

妊娠中の血糖値の基準

妊娠糖尿病の診断は、いずれか一つの値でも基準(カットオフ値)に達したときにつけられます。静脈血しょうでは、おおむね次の値が目安とされています。

  • 空腹時 — 5.1 mmol/L 以上;
  • 負荷後1時間 — 10.0 mmol/L 以上;
  • 負荷後2時間 — 8.5 mmol/L 以上。

一つでも超えていれば診断がつきます。実際の基準値は施設によって少し異なることがあるので、結果はインターネットの数字と自分で見比べるのではなく、必ず医師と相談してください。

Balanced low-glycemic plate with grilled salmon, leafy greens, whole grains, lentils and vegetables for gestational diabetes

目標値と血糖自己測定

診断がついたあとは、医師から自宅で血糖測定器(血糖自己測定)を使って1日に数回、血糖値をはかるようお願いされます。具体的には朝の空腹時主な食事の1時間後(ときには2時間後)です。これは、あなたの食事が血糖値にどう影響しているかを知り、あなたに合ったコントロール方法を見つけるのに役立ちます。

妊娠糖尿病ではふつう、次のような目安をめざします。

  • 空腹時 — 5.1〜5.3 mmol/L 未満;
  • 食後1時間 — 7.0〜7.8 mmol/L 未満;
  • 食後2時間 — 6.7 mmol/L 未満。

記録をつけましょう。血糖値、食べたもの、散歩などをメモしておくと、あなたにとっても医師にとっても貴重な情報になります。そして、ときどき「飛び出た」数字が出ても大ごとではありません。大切なのは数日から数週間を通した全体の流れです。

食事 — 妊娠糖尿病コントロールの基本

多くの女性では、妊娠糖尿病は食事だけで十分にコントロールできます。大切なのは絶食でも厳しい食事制限でもなく、1日のなかで糖質を無理なく配分したバランスのよい食事です。赤ちゃんには栄養が必要ですから、目指すのは血糖値の安定であって、食べなさすぎることではありません。

基本の考え方

  • 糖質は「完全に抜く」より「質」が大切です。血糖値を上げにくい食品(低GI食品)を選びましょう。全粒の穀物、豆類、野菜、甘くない果物などです。
  • 糖質を配分しましょう。3回の主食+2〜3回の間食にすると、血糖値の急な変動を避けやすくなります。
  • 糖質はたんぱく質や良質な脂質と組み合わせましょう。そうすると糖の吸収がゆるやかになります(たとえばナッツ入りのおかゆ、チーズをのせたパンなど)。
  • 速やかに血糖を上げる糖質や甘い飲み物は控えめに。砂糖、ジュース、炭酸飲料、お菓子、白いパン、菓子パンなどです。
  • 1回の量にも気をつけ、朝食は抜かないようにしましょう。朝はとくにインスリン抵抗性が高くなります。

バランスのよい食事はどの時期でも、そして糖尿病でなくても大切です。たとえば、ビタミンも特別な役割を果たします。これについては妊娠中の葉酸はいつから・どれくらいの記事でくわしく解説しています。妊娠糖尿病での個別の食事プランは、医師や管理栄養士と一緒に立てるのがおすすめです。

運動・からだを動かすこと

からだを動かすと細胞がインスリンに反応しやすくなり、血糖値を下げるのに役立ちます。とくに禁忌がなければ、とても役立つかんたんな習慣があります。それは食後の10〜20分のゆっくりした散歩です。水泳や妊婦向けの軽い体操、ヨガなども向いています。何か運動を始める前には、妊娠を診ている主治医に相談してください。

インスリンや薬が必要になるとき

食事や運動だけでは血糖値が目標の範囲に収まらない場合、医師がインスリン(ときにはメトホルミン)を追加することがあります。ここで、とても大切なことが二つあります。一つめは、インスリンは妊娠中でも安全だということです。胎盤を通って赤ちゃんに移行することはなく、お二人にとってそれが最善の選択であるときにこそ使われます。二つめは、インスリンを使うことはあなたの「失敗」でも、決定的な宣告でもないということです。胎盤から出るホルモンが多すぎて、どれほど完璧な食事でもそれを抑えきれないことがあるのです。出産後は、ふつうインスリンの必要はなくなります。

赤ちゃんとあなたにとっての意味

血糖値がコントロールできていれば、赤ちゃんへのリスクはふつうの妊娠とほぼ同じです。定期的な測定と経過観察は、まさにそのコントロールを保つために行います。医師は超音波検査(エコー)で赤ちゃんの育ち具合を見守っていきます。

一方、血糖値が高い状態が長く続くと、合併症の可能性が高まります。赤ちゃんにとっては巨大児(4kgを超える大きな赤ちゃん)になりやすく、これはお産を難しくします。また新生児の低血糖や黄疸も起こりやすくなります。お母さんにとっては妊娠高血圧腎症(子癇前症)や帝王切開のリスクが高まります。うれしいことに、血糖値をきちんとコントロールするとこうしたリスクは目に見えて下がります。つまり、あなたの努力は本当に意味があるのです。

お産と産後の時期

妊娠糖尿病の女性の多くは、予定どおりの時期に自然分娩で出産します。お産の計画は、血糖値がどれくらいコントロールできていたか、赤ちゃんがどのように育っているかによって変わり、ときには早めの分娩を相談することもあります。出産後、赤ちゃんの血糖値を確認することがありますが、これは通常行われる対応です。

大多数の場合、妊娠糖尿病は出産後すぐに治まります。ただし、これから先のために大切な点が二つあります。

  • 産後6〜12週での血糖の再検査(ふつうは再度のブドウ糖負荷試験)で、血糖値が正常に戻ったかを確認すること。
  • 2型糖尿病のリスクが生涯にわたってやや高くなること。これを下げるには、健康的な食事、運動、適正体重の維持、母乳育児、そして1〜3年ごとの定期的な血糖チェックが役立ちます。

また、妊娠中の不調がすべて糖尿病に関係しているわけではないことも覚えておきましょう。注意が必要なほかの状態については、たとえば子宮外妊娠の症状の記事でも取り上げています。

妊娠糖尿病のポイントまとめ

  • 妊娠糖尿病はとてもよくある、コントロールしやすい状態です。多くの場合、出産後には治まります。
  • ふつう自覚症状がないため、スクリーニング(24〜28週の75gブドウ糖負荷試験)が重要な役割を果たします。
  • 診断は妊娠中の血糖値の基準でつきます。空腹時 ≥ 5.1、1時間後 ≥ 10.0、2時間後 ≥ 8.5 mmol/L(一つでも超えれば診断)。
  • コントロールの基本は、バランスのよい食事、糖質の配分、食後の散歩、そして血糖自己測定です。
  • 血糖値が目標範囲に収まらないときはインスリンを追加します。妊娠中でも安全で、あなたの失敗を意味するものではありません。
  • 産後6〜12週に血糖を再検査し、健康的な生活を続けましょう。これが将来の2型糖尿病のリスクを下げます。

この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の医師の診察に代わるものではありません。血糖値の目標値、経過観察の方針、治療は、あなたの状況をふまえて、つねに主治医が判断します。

AI を活用して作成し、Mama Ai チームが確認しました。 教育目的の情報であり、専門的な医療アドバイスの代替ではありません。

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