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妊娠中の腰痛:原因と安全な和らげ方

妊娠中の腰痛や背中の痛みは、多くのプレママが経験します。なぜ起こるのか、自宅で安全に和らげる方法、そして受診の目安をやさしく解説します。

Mama Ai チーム

更新日 2026年6月27日 8 分で読める
妊娠中の腰痛:原因と安全な和らげ方

重く引っ張られるような、じんわり続く、あるいは突然走るような妊娠中の腰痛・背中の痛みは、プレママがもっとも多く訴える不調のひとつです。報告によって幅はありますが、妊婦さんの50〜70%が経験するといわれ、その多くは赤ちゃんを育てる体の自然な反応であって、危険なサインではありません。

この記事では、妊娠中になぜ腰や背中が痛くなるのか、ふつうの筋肉痛が骨盤の痛みや坐骨神経痛とどう違うのか、自宅で安全に和らげる方法、そして何より、どんなときに腰の痛みが「すぐに受診すべきサイン」になるのかを整理してお伝えします。

妊娠中に腰や背中が痛くなる理由

妊娠中の腰痛は、ほとんどの場合、体に起こる自然な変化で説明できます。たいていは次のような原因がいくつも重なって起こります。

  • ホルモン「リラキシン」。出産に備えて骨盤の靭帯や関節をゆるめる働きがあります。ただし骨盤だけでなくほかの関節も「ゆるむ」ため、背骨まわりが不安定になり、負担がかかりやすくなります。
  • 重心の移動。大きくなるお腹が体を前に引っ張ります。バランスを取ろうとして無意識に上体を後ろへ反らし、腰を強く反らせるため、背中や腰の筋肉が過度に働きます。
  • 大きくなる子宮。サイズが増すにつれて腰や骨盤の血管や神経を圧迫し、姿勢も変えてしまいます。
  • 腹筋の左右分離。腹直筋が引き伸ばされて左右に離れ(腹直筋離開)、背骨を支える力が弱まるため、その分の負担が背中や腰に回ります。
  • 体重の増加。増えた体重は、そのまま筋肉や背骨への余分な負担になります。
  • 姿勢やくせ。長時間の立ちっぱなし、無理な姿勢での座り方、重い物を持つこと、ハイヒールなどは痛みを強めます。

妊娠初期から腰が重く感じることもあり、「これは妊娠のサインなの?」と気になる方も多いはずです。ホルモンの変化で最初の数週間に軽い腰の違和感が出ることは確かにありますが、それだけでは当てになりません。妊娠を確かめられるのは検査薬と医師の診察だけです。

腰痛のタイプ:腰・骨盤・坐骨神経

ひとくちに「腰の痛み」「背中の痛み」といっても、感じ方は人によってまったく違います。自分のがどのタイプかを知ると、合った和らげ方を選びやすくなります。

腰部(腰椎)の痛み

もっとも多いタイプです。腰のあたり、あるいはやや上の、背中の下のほうの中央や両脇が痛みます。夕方や、長く立ったり座ったり、体を使ったあとに強くなります。妊娠前にも経験したような「ふつうの腰痛」に似ています。姿勢の変化や胸が大きくなる影響で、背中の上のほうまで痛むこともあります。

骨盤帯の痛み(骨盤・仙骨まわり)

これは「骨盤帯痛(こつばんたいつう)」と呼ばれ、痛みが前側の恥骨あたりに集中する場合は「恥骨結合部痛(恥骨痛)」といいます。腰より下の仙骨やお尻が痛み、太ももや会陰のほうへ響くこともあります。ベッドで寝返りを打つ、階段を上る、椅子から立ち上がる、片足で立つ(ズボンをはくときなど)動作で強くなります。リラキシンの働きで骨盤の関節がゆるんで開くことが原因です。

坐骨神経痛(坐骨神経の圧迫)

腰やお尻の痛みが、脚の後ろ側を伝って下へ走り、ときに足先まで響き、しびれやピリピリ感を伴う場合は、坐骨神経痛が疑われます。妊娠中に本当に坐骨神経がはさまれて起こることは、思われているほど多くありません。多くは骨盤まわりの筋肉の緊張で「ズキッ」と走るものです。夜間の脚の不快感は妊娠中の足のつり(こむら返り)と間違えやすいので、別の記事もあわせてご覧ください。

いつ痛む?妊娠時期(三半期)ごとの変化

腰の痛みはどの時期にも起こり得ますが、多くはお腹が大きくなるにつれて強まり、妊娠5〜7か月ごろにピークを迎えやすくなります。

  • 妊娠初期。ホルモンの変化による軽い腰の重だるさが中心です。腰の下のほうの強い痛みに腹痛やいつもと違うおりものが重なる場合は、医師に相談しましょう。
  • 妊娠中期。お腹が大きくなって重心が移り、このころに初めて腰痛を感じはじめる人が少なくありません。
  • 妊娠後期。もっとも腰に負担がかかる時期です。体重は最大になり、体は出産に向けて準備を進め、リラキシンも最も多く分泌されます。妊娠後期の腰痛はとてもよくある悩みです。臨月が近づいたら、いつもの筋肉の痛みと、波のように規則的に押し寄せる痛みを見分けることが大切です。後者は陣痛のことがあります。

妊娠中の腰痛を自宅で和らげる方法

うれしいことに、多くの場合、腰の痛みは自宅でできる簡単な工夫でかなり楽になります。

姿勢を意識する

肩を開いてまっすぐ立ち、腰に体重を「預けっぱなし」にしないようにします。座るときは背もたれのある椅子を使い、小さなクッションを腰に当てましょう。長く立ちっぱなしにならないように。どうしても立ち続けるときは、片足を低い台にのせ、ときどき足を入れ替えます。

歩きやすい靴を選ぶ

ハイヒールや、底がぺたんこすぎる靴は避け、足をしっかり支えてくれる歩きやすい靴に替えましょう。それだけで腰の負担がぐっと軽くなります。

横向きで、ひざの間にクッションを挟んで眠る

妊娠後期は、横向き、できれば左を下にして眠るのが楽で安全です。ひざの間にクッションを挟むと骨盤が安定して腰の負担が減り、もう一つお腹の下に当てるとさらに楽になります。楽な寝姿勢については妊娠中の寝方の記事でくわしく紹介しています。

Pregnant woman sleeping on her left side with a pillow between her knees to ease back pain

温めること・ぬるめのお湯

熱すぎないぬるめのシャワー、湯たんぽ、温かいタオルなどを腰に当てると、筋肉がほぐれます。熱いお風呂は避け、お腹は温めないようにしましょう。

やさしい運動とストレッチ

筋肉に休息は必要ですが、まったく動かさないでいると痛みはかえって強まります。やさしい運動を続けると効果的です。たとえば「キャット・カウ」:四つんばいになり、背中をゆっくり丸めたり反らせたりします。ウォーキングや水泳、マタニティ向けの体操もおすすめです。動かして痛みが強くなる動作があれば、すぐにやめましょう。

Pregnant woman on hands and knees doing a gentle cat-cow stretch to relieve back pain

妊婦用のサポートベルト(腹帯)とマッサージ

妊婦用のサポートベルト(腹帯)はお腹を持ち上げ、背中や腰の負担の一部を軽くしてくれます。とくに妊娠後期に役立ちます。妊婦さんを担当し慣れた施術者によるやさしい背中のマッサージも、こわばりをほぐすのに役立ちます。

痛み止めはどうする?

痛み止めを自己判断で飲むのはやめましょう。妊娠中は、とくに妊娠後半において、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬。たとえばイブプロフェン)は避けるのが一般的です。アセトアミノフェン(パラセタモール)のほうが望ましいとされることが多いものの、薬を使うかどうか、量や期間については、必ず医師に相談してください。

腰痛を予防するには

  • 軽い運動を続けましょう。背中やお腹の筋肉がしっかりしていると、背骨をよりよく支えられます。
  • 床の物を持ち上げるときは、背中を曲げず、ひざを使ってしゃがみましょう。重い物は持たないように。
  • 体重は、医師に勧められた範囲で少しずつ増やしましょう。
  • 同じ姿勢で長く座ったり立ったりせず、こまめに体勢を変えましょう。
  • 横向きで、適度な硬さのマットレスで眠りましょう。

腰の痛みは、ほかの妊娠中の「不快な症状」と一緒に現れることがよくあります。たとえばむくみや脚の重だるさです。体全体のケア、適度な運動、心地よいサポートは、これらすべてに一度に効いてくれます。

こんな腰痛はすぐに受診を

じんわり続くだけの腰の痛みは、たいてい危険ではありません。ただし、次のような気がかりなサインがあるときは、医師に連絡するか救急を呼んでください。

  • 強い痛み、鋭い痛みが治まらない、または突然始まった。
  • 波のように規則的な間隔で押し寄せる痛み、とくに下腹部の張りを伴うもの。妊娠37週より前であれば切迫早産のサインのことが、正期産の時期であれば陣痛の始まりのことがあります。見分け方は陣痛の前兆・お産が始まるサインの記事をご覧ください。
  • 発熱や寒気を伴う腰の痛み、排尿時の痛みや灼けるような感じがある。腎臓の感染症の可能性があり、妊娠中は早めの治療が必要です。
  • 腰の痛みに、性器からの出血を伴う。
  • 腰の痛みに、強い下腹部痛を伴う。どこまでが正常でどこからが要注意かは、妊娠中の下腹部痛の記事で解説しています。
  • 転倒・打撲・けがのあとの痛み
  • 脚のしびれや力が入らない感じ、排尿や排便のコントロールができなくなる。まれですが重大なサインです。

迷ったときは、医師に電話したほうが安心です。ひとりで不安を抱えるより、確認して「大丈夫ですよ」と聞けるほうが、ずっと心が落ち着きます。

まとめ

  • 妊娠中の腰痛・背中の痛みはとてもよくある症状で、たいていは危険ではありません。
  • 原因は、ホルモン(リラキシン)、重心の移動、子宮の増大、腹筋の左右分離、体重増加、そして姿勢です。
  • 痛みには腰部のもの、骨盤帯のもの(恥骨痛)、坐骨神経痛タイプがあり、タイプに合わせて和らげ方を選びます。
  • 正しい姿勢、歩きやすい靴、ひざの間にクッションを挟んだ横向き寝、温めること、やさしい体操、サポートベルト、マッサージが役立ちます。
  • 薬はどんなものでも必ず医師に相談してから。NSAIDsは妊娠中は避けるのが一般的です。
  • 強い痛みや規則的な痛み、発熱、出血、けがのあと、脚のしびれがあるときは、すぐに受診を。

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医師による個別の診察に代わるものではありません。腰の痛みや気がかりな症状については、かかりつけの医師または助産師にご相談ください。

AI を活用して作成し、Mama Ai チームが確認しました。 教育目的の情報であり、専門的な医療アドバイスの代替ではありません。

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